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【SHOP INTERVIEW】 光と影との間—あわい—に出逢う 街の気配を纏った「余白」の楽しみ。 『Lights Gallery』マネージング・ディレクター 鈴木結加里さん     そこは入口であり出口でもあり、軒下であり外でもある。そしていちばん早くに陽が差し込み、いちばん早くに翳りゆく。名古屋では今や最も古い「アーケード商店街」に、『Lights Gallery』は2016年4月オープンした。 鈴木さんは、空間設計・インテリアデザイナー・コーディネーターとして、アート+空間のデザイン・プロデュースも手掛ける。このギャラリーでは写真・映像・インスタレーション・工芸などのアーティストと共に、その作品と空間の領域を“光と影”により融合させることで、新たな物語を生み出すことをコンセプトとしている。   「1階の展示空間は企画によってその世界も変わりますが、2階はこの商店街の気配や雰囲気をちょっと纏っているような、そんな空間になっているんですね。時を忘れて陽が傾くまで佇んでしまうこともあれば、商店街ならではのB.G.Mや人声などにハッとしたり、通常の美術館にはない環境でアートを楽しむというのが私としてはおもしろく感じますし、鑑賞される方もそれを楽しんでいらっしゃるように思います」。     2階は、昨年秋から冬にかけての展示(現在は展示されていません)大西佑一・植村宏木『線に立つ/Standing on the B』のように、商店街側に窓のあるスペース。閉ざされた空間がもたらす意識的な陰翳と、周りの環境を取り込みながら心を緩め解き放たれる陰翳と。階下と階上とがまるで呼吸するようで、作品そのものを鑑賞するというよりは、空間ごと体感したいギャラリーである。   「私たちがお声がけする作家さんにも、最初のお打ち合わせは必ずこちらにおいでいただき、まずは四間道など那古野界隈をぐるっと歩いてご案内するんです。その後でギャラリーを見てこの空間を気に入っていただけたら、お話を進めていきます。 作家自身がここの地域性や風土にインスパイアされたり、作品が空間の、空間が作品の持つ何かを引き出せたりなど、そういった関係性が創出するアートのあり方を大切にしたいですね」。 ひとりで訪れてじっくりと鑑賞する人がほとんどだが、友人同士でも時間をずらして個々に鑑賞し、その後近くのレストランで落ち合って作品について語り合うのが楽しみという人も。     「そういうシェアの仕方もあるんだなあと感心しました。1度目は家族で来られて、その後高校生の息子さんがひとりでまた観に来てくださったり。ゆっくり感じる時間を過ごしたい人が多いのかもしれません。できれば、展示を鑑賞しに来るというよりは、まずはこの空間の感覚をゆっくり肌に浸透させるような感じで、すこし“余白の時間”をもって来ていただくのをおすすめします。そうすることで、ここに来るまでに見てきた風景と、ここからの帰路に見る風景とが、何か違って見えるような、そんな場所になってくれたらと思っています」。   おだやかに、でも確かな目線とことばで、私たちが日ごろ忘れがちな“余白”の世界へといざなってくれる鈴木さん。「こうして円頓寺商店街のお仲間に入れていただけたことで、私たちなりに、ここへ足を運んでもらえる何かしらのきっかけがつくれたら」と語る。   ひょっとしたら「美術鑑賞なんて縁がなくて」と思ってきた人が、ふっと『Lights Gallery』の扉を押してみると、鑑賞するという縛りが解かれ、自分の記憶の原風景と自然に出逢うことができるかもしれない。   植村宏木×倉地比沙支 二人展 「知覚の深度|Perceiving in Depth」 2021.5.21fri. 22sat. 28fri. 29sat. 12:00-18:00(予約制)
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