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[SHOP INTERVIEW] 伝統工芸品や職人をもっと身近に 五感で楽しみ親しめる出会いの場。 『わざもん茶屋』 灯点しごろになると、円頓寺商店街のアーケードは、星が瞬くような灯りがつく。その下にほわり、ほわりと提灯や行灯が浮かび上がる。『わざもん茶屋』のある通りの、いつもの風景でありながら、どこにもない景色、風情である。 ほの明るく彩るのは、「名古屋提灯」。伝統的なものから、現代のインテリアやイベントディスプレイとしても映える、バラエティに富んだデザインのものまで、実に多彩な提灯が店内へといざなう。 伝統工芸品というと、職人技の素晴らしさはイメージとしてあっても、なかなかふだん身近に触れられる機会って、少ないですよね。このお店は、提灯だけでなく名古屋扇子、有松鳴海絞り、美濃和紙マスクや和小物など、この地域の工芸品や雑貨の販売を通じて、職人のものづくりをご紹介しています。ただ見るだけでなく、実際に触ったり、匂いを嗅いでみたり、できる限り体感してもらえるディスプレイにしています。 『わざもん茶屋』は、1962(昭和37)年創業の提灯の老舗工房『伏谷商店』が、2018年12月にオープンしたお店。1階は伝統工芸品のショップ、2階のお座敷ではわざもん茶屋オリジナルの甘味やお料理を味わうことができ、また様々なイベントや体験・ワークショップを楽しむことかできる。特に体験プログラムは人気で、子供向けもあれば、職人をめざしたい人のための弟子入りコースまであるという。 自分でものづくりを体験してみると、この地域には自動車だけでなく、こんな素敵な技もあったんだ!と気づくきっかけにもなりますよね。作家・クリエイターのように自分の好きなものを作って売るのではなく、お客様が求めるものを作るのが職人の仕事。ここで職人の仕事を知ってもらい、逆に使い手の“こんなもの作ってほしい”というニーズを汲み上げてにフィードバックしたり、職人との出会いやコラボ、交流が生まれていく場にしていくのが私たちの理想です。 最近では、地元の芸妓さんによるお座敷遊びの企画も好評だとか。料亭のお料理で贅沢に楽しむもよし、商店街のお店の料理で下町的ににぎやかすのもよし。 お座敷を構成するもの、たとえば着物、かんざし、扇子、提灯、畳…これら全部伝統工芸品なんですよね。ものをただ売る、消費する時代ではないですから、そうした伝統芸能や文化も含めたエンタテーメントを通じて、楽しくアピールしていきたいです。 つくり手の顔が見えて、好きなようにオーダメイドができるって、とても貴重なこと。この店で直接そうしたやりとりができれば、職人は必要とされるものを丁寧に作り、それを大切に直しながら長く使ってもらうことに繋がっていく。地域も経済も豊かになるし、人も育つ。それが本当のSDGsというものじゃないかなと思います。
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